どんな時
映画をみたくなりますか?
ロイ・ホルストン・フロウィック(Roy Halston Frowick)
アメリカのラグジュアリーブランド「ホルストン(Halston)」の創設者で、彼の画期的なデザインは今日のファッション業界にも影響を及ぼし続けている。1961年の大統領就任式でジョン・F・ケネディ(John F Kennedy)の妻ジャクリーン・ケネディ(Jacqueline Kennedy)が、ホルストンがデザインした帽子を着用したことから彼の名がアメリカ中に知れ渡り、1970年代には自身の名前を冠したブランドでファッション界を席巻した。帽子職人として名が知られるようになったホルストンは、1966年に「ホルストン」として洋服も販売するようになった。彼のデザインの特徴は、ジャンプスーツやシャツドレスなどのよくある洋服を、ジャージ、カシミア、ウルトラスエードなど多様な素材を用いてつくることで、全く新しい印象を持たせる点にある。
『ニューズウィーク』誌に「アメリカで最高のファッションデザイナー」とも称され、「アメリカらしさ」の定義ともなっているのが「ホルストン」だ。
友人のライザ・ミネリにインスパイア
「ホルストンとライザが出会った時、彼はすぐさま彼女の身体にシーチングをかけてドレスをつくり始めたそうです。本作の中でもこのシーンは印象的に描かれていて、ホルストン役のユアンは実際に立体裁断のトレーニングを受けたんです。劇中でぜひその成果を観てほしいのですが、一枚のテキスタイルと数本のピンだけで私の身体に最高にフィットしたドレスが見事に出来上がりました」
ラグジュアリーブランドとストリートブランドのコラボの先駆け的な決断だった。しかし、当時としては異例のこのコラボは鳴かず飛ばずで、ホルストンの地位を失墜させただけでなく、多大な社会的・精神的なダメージを与える結果となった。